新築の家が並ぶ新しい住宅エリア。その中でも、ひときわ目を引く白い家がＳ邸です。白いタイルが迎えてくれる玄関から中に入り、ＬＤＫに一歩足を踏み入れると、目に飛び込むのは南側全面の掃き出し窓とウッドデッキ。明るく、圧倒的な開放感を持つ空間が広がっています。全体をシンプルにデザインしているＳ邸ですが、あちこちにご夫妻の工夫が散りばめられています。
　ご夫妻が家を建てようと決めたのは、お子さんがきっかけ。現在は２歳の颯将くんひとりですが、ゆくゆくは３人を育てたいと考えていて、「一人ひとりに子ども部屋を作ってあげたい」と考えてのことでした。家づくりのパートナーに選んだのは、谷本建設。こだわり派のふたりですので、着工後にも変更したい場所が出てきたそうですが、「いつも柔軟に対応してくれました」と、大満足しています。
　間取りで一番悩んだのは１階。老後のことまで考えて、生活に必要なことを、すべて１階で済ませられるように配慮しています。キッチンからバスルームを通って勝手口へ抜ける動線により、奥さまの家事の労力を軽減。南向きのキッチンからは、ウッドデッキで遊ぶ子どもを、料理をしながら見守れます。
　２階に上がると、また家のイメージが変わります。床材に無垢のクルミを使ったナチュラルな雰囲気。１階に使用する事が多い高級建材ですが、「子どもが素足で気持ちよく過ごせるように」との心遣いです。
　リビングのご主人と颯将くんを、キッチンからやさしく見つめる奥さまのお腹には、２人目のお子さんが眠っています。秋には今以上の笑い声が、白い家の中に響き渡ることでしょう。