漆喰の白壁と無垢の木が、ナチュラルで明るい空間を作り出しているＮ邸。よく見ると木材は、床や柱など場所によって色合いが違います。丈夫な自然素材の家を希望していたご主人が工務店選びの決め手にしたのは、まさにこの、木の使い分けでした。
　「石田工務店に決めたのは、使っている木材へのこだわりと価格、それと社長の意気込み。木材は使う場所の用途に合わせて変えているんですよ。木の特性を知っているプロの仕事だと感心して、この人ならまかせられると思いました」。その言葉通り、Ｎ邸にはさまざまな木が使われています。梁は松のなかでも丈夫で木目が美しい米松、天井裏は柳杉。床材はカリンが主ですが、子ども部屋の床は固くて傷がつきにくい桜を使っています。水回りにも木が使われ、脱衣所の床は水をはじく竹、壁は乾きが早い杉。リビングで存在感を放つ大黒柱は土佐杉で、ご主人自ら石田工務店の倉庫まで見に行って決めたそうです。「石田工務店のプランは20㎝角の大黒柱が標準で付いているんですが、これは30㎝角。でもこれを見てしまったらもうほかのではダメで」という惚れ込みぶりです。
　男の子が３人いる家庭ならではの使い勝手にも考慮されています。キッチンの背面収納の中には子どもたちの学校のプリントや家電の取扱説明書がしまえる本棚を造作。トイレは１・２階とも小便器を設置しています。浴室も子どもたちと一緒に入れるように１．５坪と広くとり、壁の材質も汚れが目立たないものを選びました。玄関は家族用と客用に分けて、動線をスッキリさせています。
　「一番の憩いの時間は、リビングで大黒柱を眺めながらくつろいでいるとき」とご主人。子どもに引き継ぐ価値のある家ができたことに大満足です。